標高596mなのに明石大橋まで見えた! 低山の常識が崩れた瞬間(^_-)-☆

気づいたことがあります。
「低山って、眺めがちょっと物足りないんじゃないか」
という思い込みを、
山はいとも簡単に裏切ってくれるんですよね。
先日、丹波エリアにある虚空蔵山(標高596m)で、
40〜60代の初心者女性と山歩き教室を実施しました。
登山口からおよそ1時間弱。
そんなに大げさな山でもないよな、
と頭のどこかで思っていた方もいたかもしれません。
でも——
山頂で視界が開いたとき、
3人ともビックリ(^_-)-☆
明石大橋。瀬戸内海。淡路島。
「こんなに低い山なのに……?」と、
ぽつりとおっしゃった。
私はそれが、この日一番好きな言葉になりました。
「下山で足が痛くなって、迷惑をかけそうで」
参加してくださった方は、
公園の散歩程度の山は経験しているけれど、ほぼ初めて‥‥
時々、登っているけど山の歩き方は自己流‥‥
参加前にお聞きした不安が、
みなさん正直で、とてもリアルだったんです。
「下山のとき足が痛くなって、歩けなくなるんじゃないかと思って」
「ペースが遅くて、周りに迷惑をかけてしまいそうで」
こういうことって、思ったことはありませんか。
山に行きたい気持ちはある。
でも、自分の体が心配。
そして、もっと怖いのは「誰かに迷惑をかけること」。
その気持ちが先に来て、一歩が踏み出せない。
私の登山教室に来てくださる方の多くが、
最初にそういう気持ちを抱えていらっしゃいます。
その不安は、山に向いていないからじゃないんです。
山の歩き方を、まだ知らないだけなんです。
「疲れにくい登り方を知ると、山がまるごと変わる」
歩き始める前に、まず疲れにくい登り方をお伝えしました。
歩幅の取り方、重心の置き場所、ペースの作り方、呼吸のリズム。
平地を歩くのとは少し違うコツがあって、
それを知っているかどうかで、
体の消耗がまるっきり変わってくるんです。
最初はおそるおそるだった歩みが、
徐々に落ち着いてきて。
「あ、これなら行けそうです」
という言葉が、誰かの口から自然に出てきます。
このタイミングが、私はいつも少し嬉しくて。
そして下山のとき——
「あれ、思ってたより楽です」
という声が上がりました。
「下山で迷惑をかける」
と心配されていた方が、
自分の足でしっかりと下りてこられた。
正しいフォームと重心の使い方を覚えるだけで、
体への負担がこんなにも変わる。
それを自分の体で実感された瞬間の表情を、
私はいつも大切に記憶しています。
「曇り空も、山では[教材]になる」
この日は少し曇り模様でした。
でも、山ではそういう天気こそ、学べることがあるんです。
歩きながら、観天望気の基礎をお伝えしました。
空の色、雲の形や動き、風の向き。
それらを読むことで、
天気の変化をある程度予測できるようになる。
山での安全判断に直結する技術です。
「山って、歩くだけじゃないんですね」と、
一人の方がおっしゃいました。
そうなんです。
山を歩きながら、
山を「読む」力も少しずつ育っていく。
そういう学びが重なっていくことで、
山との付き合い方がだんだん豊かに
なっていくんですよね。
「山頂で、視界が広がった瞬間」
そして、山頂。
視界が一気に広がった瞬間——
瀬戸内海の水面が、雲の切れ間から少しキラキラ光り。
その向こうに淡路島の山並み。
そして手前に明石大橋の主塔‥
「こんなに見えるんですか……」という声が(^_-)-☆
標高592m。1時間弱。
それでも、こんな景色がある。低山を侮るなかれ!
実際に自分の足で立って、
自分の目で見てみないと、
なかなかピンとこないんですよね。
あの瞬間の皆さんの顔が私にとっては、
それが全部でした。
「虚空蔵山という山のこと」
少しだけ、この山についてお伝えしておきます。
虚空蔵山は標高596m、丹波篠山にある山です。
最短コースなら登山口から
1時間弱で山頂に立てる、初心者にも手が届く低山です。
ただ、別ルートを選べば
アップダウンのある縦走も楽しめます。
低山とはいえ侮れない、本格的な山歩きの体験もできる。
入門編から応用編まで、同じ山が対応してくれる。
そういう懐の深さが、この山の面白いところだと思っています。
眺望については、今回のとおりです。
低山とは思えない、開けた景色が待っています。
「不安があるからこそ、来てほしい」
友人が心筋梗塞で倒れたとき、
私はそばで回復を支えながら、
人間の体の持つ力を改めて実感しました。
最初は500mも歩けなかった人が、
適切な栄養と運動を積み重ねることで、
3ヶ月後に信州・車山へ、
翌月には富士山へ登った。
体は、適切なケアがあれば応えてくれる。
山を歩くという行為が持つ力を、
私は理論としてだけでなく、
あの経験を通して体で知っています。
一歩一歩の歩行が全身の血流を促し、
深い呼吸が自律神経を整えていく。
太陽の光と新鮮な空気が、
眠っていた細胞を少しずつ目覚めさせていく。
山歩きはただの運動ではなく、
心と体をまるごと整えてくれる時間だと、
私はそう思っています。
だから、
不安を持っている方にこそ、来てほしいんです。
「下山で足が痛くなったら」
「ペースが遅かったら」——
そういう心配を持ったまま来ていただいて、
ぜんぜん構いません。
技術を知ることで、
その不安はかなりの部分が変わります。
疲れにくい歩き方をお伝えしながら、一緒に歩きます。
丹波篠山・丹波エリアで、
定期的に山歩き教室を開催しています。
40〜60代の方を中心に、
山を始めたばかりの方が多く参加されています。
「どこから始めればいいかわからない」という方が、
最初の一歩を踏み出せる場所になれればと思っています。
標高592mの低山でも、
「こんなに見えるんですか」
と言っていただける日を、
ひそかに楽しみにしています。
よかったら、一緒に歩きましょう。
こんなことを、この日の帰り道に
ぐるぐると考えていました。
うまく伝わっていればいいのですが。
また、山の中で気づいたことがあれば書きます。


